3.介護保険制度創設のねらい

介護保険制度は、高齢者介護の問題を社会全体で支えていくために創設されました。40歳以上の被保険者が保険料を支払い、保険を利用するときも利用者負担を求める「社会保険方式」です。そして、利用者とサービス提供事業者との「契約」によって提供されることから、「利用者本位のサービス提供」と言われています。介護保険制度創設のねらいを理解しましょう。

ポイント

・公費(税金)だけに頼らずに保険料を払って制度を作る
・国民負担はなるべく偏らないように工夫した支払い方法にする
・措置から契約へ
・年金や医療・社会福祉なども含めた大きな改革の第1歩にしていく

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1問1答

問1 介護保険の創設に関する平成8年の老人保健福祉審議会報告の内容に、ケアプラン作成は、介護保険の枠内で行うものであるから、近隣の協力など保険給付の対象とならないサポートは、盛り込まないことが適当とされた。◯か×か。
(解答)× ケアプランの作成は、高齢者や家族の生活全般を支援していく観点から、市町村の一般保健福祉サービスの利用や近隣・ボランティアの協力なども視野に入れることが望ましいとされた。
問2 介護保険の創設に関する平成8年の老人保健福祉審議会報告の内容では、サービス利用者全員に居宅介護支援を義務付けることが適当とされている。◯か×か。
(解答)× ケアプランの作成は、本人の希望に基づくことを基本とし、どの作成機関に依頼するかは、本人が選択するとされた。
問3 介護保険の創設に関する平成8年の老人保健福祉審議会報告の内容に、施設入所者については、退所計画を作成することが適当とされた。◯か×か。
(解答)◯ 施設入所者のケアプランは、常に在宅生活への復帰の可能性を念頭に置きながら作成することが望ましく、退院計画を作成することが適当であるとされた。

→4.介護保険制度の実施状況

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