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グループホーム福寿荘を描いたドキュメンタリー「ゆめのほとり」

北海道札幌市にあるグループホーム福寿荘の日常を、伊勢真一監督が描いた「ゆめのほとり」が公開されています。

グループホームで暮らす方々の人間味溢れる日々の様子や、インタビュー、つぶやき、懸命に生きる姿、支える姿、ご家族の姿が丹念に描かれており、“認知症の人は何もわからない人でなく、本人なりの思いや願い・できる力を秘めている人”であり、まわりの人の関係の中でいきいきと生きていることを、メッセージとして強く感じる映画でした。

映画の中では、ナレーションや説明はほとんどなく、ご利用者、スタッフ、家族の会話やインタビューが、詩的な雪の風景を挟んで構成されています。表情や言葉、しぐさなど、どの場面も興味深く惹きつけられ、とても良い90分間を過すことができました。

グループホーム福寿荘には私も、クリスティーン・ブライデンさんが来日された時にご一緒させていただいたり、若年認知症の方のデイサービスで認知症ケアマッピングをさせていただいたりと、何度か伺ったことがあります。今回の映画には、福寿荘のありのままが誇張されることなく描かれているように思えました。映画を見たあとに実際にそこにいたかのような気分になりました。

公開初日は、伊勢監督と武田純子さん(福寿荘を経営する有限会社ライフアート代表)のゲストトークがありました。ご利用者の方がカメラが向いた時に演技をはじめたり、撮影に対して役割を発揮しようとしていた姿や、認知症のある方への武田さんの強い思いが語られていました。私の隣に座っておられた方は高齢者施設関連の方だと思いますが、お二人の話に大きくうなずいておられました。

認知症ケアやパーソン・センタード・ケアを学ばれている方には、とても良い体験になるのではないかと思いご紹介させていただきます。上映期間が短いのでぜひお見逃しなく!

上映情報
タイトル:「ゆめのほとり」
日時:2015/11/21(土)~12/4(金)11:40~1回上映
場所:ks-cinema(東京都新宿)

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