「認知症ケアの基本」といわれる「パーソン・センタード・ケア」。
本書では、3ステップ方式を用いて、認知症看護のエキスパートが日ごろ実践しているテクニックを紹介。認知症をもつ人の、鼻カニューレを外す、点滴を抜く、ナースコールを押し続ける、うまく食べられない、ろう便、いない人が見える、「帰る」と言う、攻撃的に反応する、といった入院生活のなかでの実例に沿って、なぜそうするのか、それに対してどのようにしたらよいのかを考え、その人にとってよい環境をつくるためのケアプランにつなげます。
また、認知症当事者の声、薬の知識、認知症ケアの歴史、「身体拘束ゼロ」を実現した聖隷三方原病院(静岡県浜松市)の取り組みなど、知っておきたい情報も満載。
現役看護師でもありイラストレーターとしても活躍する仲本りささんのイラストとエッセイの掲載もあります。
目次
Part1 認知症の基礎知識
認知症は「病名」ではなく「状態」
認知症ではなく「せん妄」の場合もある
記憶障害から始まる「アルツハイマー型認知症」
自律神経に障害が出る「レビー小体型」
脳血管障害から始まる「血管性」
社会的行動が難しくなる「前頭側頭型」
「中核症状」は認知症の原因により変わる
「BPSD」はおもにストレスで起こる
すべてを忘れるわけではない
など
Part2 3ステップで実践するパーソン・センタード・ケア
人間性を重視したケア
視点をその人に向ける
その人の5つの要素に着目する
病院ではとくに大切にしたい「くつろぎ」
アセスメントから実践までの3ステップ
STEP1:思いを聞く
STEP2:情報を集める
STEP3:ニーズを見つける
Part3 看護師たちのパーソン・センタード・ケアの実例
鼻カニューレを外す/点滴を抜く/薬を飲まない/
痰の吸引が嫌だ/ナースコールを押さない/ナースコールを押し続ける/
うまく食べられない/便器以外の場所で排泄する/
便を触る(ろう便)/オムツ交換が嫌だ/お風呂に入りたくない/
眠れない/いない人が見える/うつのよう/服を脱ぐ/
怒っている/攻撃的に反応する/歩き出す/「帰る」と言う/
転倒しそうになる
Part4 認知症ケアの歴史と新しいケアへの挑戦
知っておきたい!認知症ケアの歴史
病棟身体拘束ゼロへ向けて(聖隷三方原病院)
コラム
向精神薬の使用は慎重に
長谷川式の点数だけで評価していませんか?
認知症ケア加算は誰のものか
看護師たちの連携
本人の思いを理解すると声かけも変わる
身体拘束がもたらす多くの弊害
自立し続けようとする気持ちを失わせないで
どんなことに困るのか、聞いてほしい
など
著者等
監修
鈴木みずえ 浜松医科大学臨床看護学講座教授
監修協力
内門 大丈 湘南いなほクリニック院長
商品情報
項目 | |
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タイトル | 3ステップ式パーソン・センタード・ケアでよくわかる認知症看護のきほん |
形態 | 書籍 |
ページ数 | 224 |
出版年度 | 2019年 |
出版 | 株式会社池田書店 |
商品コード | B0022 |
ISBNコード | 978-4-262-14595-2 |
価格 | 2,420円(税込み) |